ユネスコ中部西ブロック活動研究会 byGX200
2008/09/29 くもり/あめ
先の週末には、ユネスコ中部西ブロックの活動研究会が福井県の小浜市でありました。
このブロックには富山、石川、福井、岐阜、愛知、三重の6県内の地域ユネスコ協会が所属し、毎年ユネスコ活動の研究交流会を持ち回りで開催しているものです。豊橋ユネスコ協会としてもはじめて参加しました。
今年のテーマは、「世界遺産の精神を地域遺産から考える」ということで、若狭の「小京都」といわれる小浜市を中心としたこの地方の歴史遺産、自然遺産を見直し、地域活性化につなげようとする活動について、現地視察をしながらのワークショップがありました。
主な視察スポットは、塩水と淡水が入り交じり多様な自然の豊かさを残す三方五湖、日本統一の歴史史跡を継承する明通寺、日本固有の神仏習合の信仰形式を残す神宮寺、かつて栄えた港町の風情の保存再生に取り組まれている町並みなどの、約4時間余の行程でした。
小浜市では、これらの歴史的、自然的事物をこの地方の独特の歴史遺産として、ユネスコの世界遺産登録をめざして保全活動を進めてきました。残念ながら登録エントリーからは漏れてしまったようですが、地域の歴史、文化を見直し、再評価をしながら、これからの地域づくりを進めようという活動は、重要な試みのひとつであるといえます。
小浜市も、全国の地方都市と同じように中心市街地域はすさまじい空洞化が進み、駅前通りはまったくの「シャッター通り」になっています。JR小浜線もようやく電化されたものの、1時間に一本程度の運行もありません。厳しい地方都市の衰退ぶりを現しています。
2日目に時間がとれたので、再び明通寺を訪ね、住職の中島哲演さんとしばらくお話をすることができました。中島住職は、長年にわたって平和と原子力発電所問題について活動をしておられる、少し変わった住職さんです。
お話によると、小浜でも衰退する地域経済のかわりに原子力発電関連の施設を誘致して地域活性化を図ろうという動きが繰り返しあったが、中島さんをはじめ多くの地域住民がこれに抵抗し、原発に依存しない地域づくりをめざしてきたということです。しかし、なかなか道険しの様子です。
帰途には、すこし回り道をして、以前から気になっていた琵琶湖上流の高取川に計画されている丹生ダム予定地の現地を視察しました。すでに水没予定地の集落は移転がおわり、面影もなく荒んでいました。道路も土砂崩れが何カ所かあり放置されたままで、通行止め状態でした。地元の人に通行可能かどうか確認して、深い山道を慎重に現地に向かい、途中でスナップと観察をしてきました。
丹生ダム計画も淀川流域委員会などで見直しの議論の渦中にありますが、あらためてこの事業の問題性を現地で確認しました。
急ぎ足でしたが、若狭の歴史と文化の豊かさ、自然の恵み、開発と発展による破壊と混乱の実情を再確認する旅でした。
スナップの一部を紹介します。すべてRicoh GX200。
開基1200年、再建から900年の歴史ある明通寺の山門、三重塔、本堂
今も残る神仏習合の神宮寺 山門の仁王像
小浜の町並み保存の建物例
ユネスコ中部西ブロック研究会会場
丹生ダムによる水没予定集落跡
ダムサイト付近の高取川
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